オルカとトド

前回のプリンセスルイザクルーズ、珍しい風景に遭遇しました。
バンクーバーを出港して2時間ほど北へ上ったころ（ボウエンアイランドの沖合）、遠くにオルカの群れを発見、通常このあたりではオルカは見られないのでこれだけでも珍しい。
普通は群れ全体が一定の方向に進んでいるのですが、この群れはどうも一箇所で騒いでいる様子。
更に近づくとなにやら小さな個体を取り囲み、周りを泳ぎ、ジャンプしたりしています。
これは真ん中に生まれたばかりの赤ん坊でもいるのだろうと、双眼鏡を取り出して見たのですが、どうも様子がおかしい。
更に近くに行くと、色があきらかにオルカと異なり、茶色。
あまり近づいていはいけないので（これは野生生物ウオッチのルール）ゆっくりと進んでいくと、なんと真ん中にいたのは大きなトドでした。
この辺りのオルカはトドを食べるはずがなく、要はトドを相手に遊んでいるというか、イジメているというか、そんな風景です。
そのうちに、なんとトドがこちらのほうへ一目散に泳いで近づき、なんとこちらの船底に潜りこんでしまいました。
それを見ていたオルカの群れ、これもまたトドを追っかけこちらの方へ近づいてきました。
オルカやトドがラダーにまともに衝突すると大変（数年前に人に慣れたオルカによってこのような事故が発生している）。
スピードを上げてその場を立ち去りました。
それにしてもこんな風景に遭遇したのは初めての体験。

写真は船に近づいたトド、こちらに向かってくるオルカです。